2014年7月13日日曜日

ふがいない僕は空を見た [映画レビュー]



監督    タナダユキ
脚本    向井康介
原作        窪美澄『ふがいない僕は空を見た』
日本公開 2012年11月17日


評価:95点(天国と地獄が入り混じった凄まじい映画)





登場人物のオムニバスであり、人間関係を描いた映画。
同人誌の販売会で人妻の里美と出会った卓巳。
それから二人は関係を持つようになるが、卓巳はこの関係に疑問を感じていて・・・
里美は不妊症で、姑から執拗な嫌がらせを受けていた。そんな時、卓巳に出会い・・・
卓巳の友人で、団地暮らしの良太は、学校へ来なくなった卓巳のことを知って・・・


ムービーウォッチメンでプッシュされていて鑑賞。
この映画の素晴らしかったところは、人間の陰の部分を色濃く切り取っているところだと思う。

田畑智子さんの濡れ場かつセリフ「いっぱい出していいよ」「もっと舌をとがらせて! 」「ちゃんと入れて!」は、演じる里美の人間らしいキャラクターが現れていて良かった。

描写や内容は決して一般受けしないかもしれないけれど、こういう映画はもっとたくさんあって良いと思う。


[ネタバレ]
この映画の中で人間性を放っていたのは、良太。
卓巳と里美のセックスしているところを、里美の姑が隠し撮りして、それがネットにあがり、卓巳が学校へ行けなくなったことで、良太はセックスをしているシーンのプリント写真を学校や近所にバラまく。
卓巳の母から弁当を受け取り、捨てていた良太の真意を観た気がして、人間の陰に惹かれた。
そして、様々な出来事で窮地に陥っていく良太を助けるのも、また卓巳の母の弁当というのが、すごく心に刺さった。



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